これってパワハラ?
近年、スポーツ選手や学生に対しての指導が、パワハラ問題として取り上げられるようになりました。今や、パワハラは職場だけの問題ではなくなってきています。
では、どこからがパワハラなのでしょうか。厚生労働省「あかるい職場応援団」によると、「職場のパワーハラスメントとは、同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内での優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為をいいます。」とあります。
この職場での優位性とは、上司から部下へのいじめ・嫌がらせだけでなく、先輩・後輩間や同僚間、さらには部下から上司に対して行われるものもあります。
「職場内での優位性」には、「職場上の地位」に限らず、人間関係や専門知識、経験などの様々な優位性が含まれます。
また、業務上の必要な指示や注意・指導を不満に感じたりする場合でも、業務上の適性な範囲で行われている場合には、パワーハラスメントにはあたりません。
例えば、上司は自らの職位・職能に応じて権限を発揮し、業務上の指揮監督や教育指導を行い、上司としての役割を遂行することが求めらます。職場のパワーハラスメント対策は、そのような上司の適性な指導を妨げるものではなく、各職場で、何が業務の適正な範囲で、何がそうでないのか、その範囲を明確にする取組を行うことによって、適正な指導をサポートするものでなければなりません。
具体的なパワーハラスメント事案が発生した場合に、それがパワーハラスメントであったかどうか判断をする場合には、行為が行われた状況等詳細な事実関係を把握し、各職場での共通認識やパワハラに関する裁判例を参考にしながら判断しなくてはなりません。
あなたのその指導、パワハラではありませんか?